2015年3月21日土曜日

技術的負債の矛盾

たまたま呼んだブログ(スタートアップや新規事業に限った技術的負債の考え方)で、技術的負債という言葉を知った。

定義としては、
「行き当たりばったりなソフトウェアアーキテクチャと、余裕のないソフトウェア開発が引き起こす結果のことを指す新しい比喩である。「設計上の負債(design debt)」とも言う。」
技術的負債 From Wikipedia 

面白い比喩だ。「後で修正に必要な時間」を「負債」としている。

これって、ソフトウェアに限らず、すべてに当てはまると思う。私は機械系で設計と試験評価を長くやっていた(10年超)。試験評価では、最初の設計(デザイン)の失敗のせいで後で苦労することが多々ある。潜在的なバグは後で多くの手直しが必要となる。最初に「エイヤ!」と決めてしまったことは、後で問題となり、時間と金をもって返す(修正)する必要がある。直せるものならまだいい。直せないものもあるので、その時は大変だ。

近年、ソフトウェア(特にアメリカ)では、アルファ版でもリリースしてしまって、顧客の要望に合わせて修正していくといったビジネススタイル(リーンスタートアップ)がある。面白い考え方と思い感心していたのだが、「技術的負債」を知って、少し追加する必要があると思う。よく考えられていて、応用の利くデザイン(プラットフォーム)があって始めてこのスタイルは成り立つ。でも、人間は未来を知ることはできないので、汎用性のあるものにも限界がある。予測が重要である。予測は経験によって磨かれる。

ここでちょっとした矛盾を思う。

「初めてのこと(スタートアップ)なのに、経験が必要」という現実

これをクリアするものは、「類似の経験」しかないのかなー。

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