2016年8月10日水曜日

無料もたくさん。幼稚園~小学校の子どものためのプログラミングお手軽アプリまとめ

アメリカ在住なのですが、知らなかった。すげ。

http://news.livedoor.com/article/detail/11872462/




「プログラミング・ネイティブ」の時代が来そう。
「2020年までにプログラミング学習を公立学校で必修に」なんて言われる昨今、英語と同じように、小さい頃からプログラミング学習を始める子どもたちが増えています。プログラミング学習をいつから始めるのがいいのかってこともよくわからないんですが、そもそも子ども向けのプログラミングって、どういうものなんでしょうか?
プログラミング学習できることをうたった楽しげなおもちゃもいろいろ出ていますが、もっと手軽に入れるのはアプリです。ほとんどは無料か、有料でもそんなに高価じゃないので、もし途中で飽きてしまったりしてもダメージが小さくて済みます。子どものプログラミングってどんなものなのか、軽く押さえときたい方はこのへんから始めてみるのがいいんじゃないでしょうか。以下、メジャーなものをまとめます。

幼稚園児から始めるプログラミング


子ども向けプログラミングアプリは、対象年齢4、5歳から出ています。ここにご紹介するものはみんなアイコンがコマンドになっているので、言葉が読めない子どもでも問題なく操作できそうです。

・Scratch Jr


Scratch JRは、マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発したビジュアルプログラミング言語「Scratch」をより小さな子ども向けにアレンジしたもので、対象年齢は5歳から7歳です。コマンドのアイコンをつなげることで、キャラクターを自由に動かせます。またペイントエディタでキャラクターの外観を変えたり、音を入れたりもできます。
プラットフォームは、iPad、Androidタブレット、Chrome OS、Kindleに対応しています。日本語化はされていませんが、アイコンは見ればなんとなくわかるデザインだし、わからなくてもとりあえずコマンドラインに入れて動かしてみれば理解できそうです。無料です。

関連記事:
小1男子と「スクラッチ Jr」で遊んで納得。プログラミングは現代の子どもにとって身近な「遊び」である

・Lightbot/Lightbot Jr


Lightbotは、プログラムを書いてロボットを移動させ、指定された場所でライトを付けるシンプルなゲームアプリです。対象年齢9歳以上のLightbotと、4歳~8歳のLightbot Jrがあります。日本語対応しているので、親も英語の意味を聞かれてドキドキしたりする心配がありません。
プログラムを構成するコマンドはすべてアイコンで、ドラッグ&ドロップでプログラミングができます。「矢印のアイコンで1歩進む」みたいな基本的なところから条件分岐まで、段階的に進んでいきます。JrじゃないLightbotには「問題レベル」という、それまでの知識を総動員するレベルがあります。
LightbotにはiOS版(iPhone/iPad)、Android版、Kindle版に加えて、Windows版、Mac版もあります。Lightbot Jrは、iOS(iPhone/iPad)、Android、Kindleそれぞれに対応しています。価格はLightbot、Lightbot Jrともに300円台(プラットフォームによって微妙に違います)ですが、iOSにはLightbot+Lightbot Jrのバンドル版があって600円ぽっきりと若干お得です。

・The Foos


The Foosは、プログラムを書いて「ドーナツ泥棒を追いかける」みたいな課題を解決するゲームです。言葉での説明がほとんどないんですが、ゲームを少しでもやったことのある子どもなら、「このキラキラしたドーナツのところに行けばいいんだな」と直感的に把握できそうなわかりやすいデザインです。対象年齢は5歳~10歳です。ちなみに、自宅のiPadにこの記事で書いたアプリを入れていたら、5歳の娘の食いつきが一番良かったのはこれでした。
プラットフォームはiOS版、Android版、Kindle版のほか、Webアプリ、Mac用アプリもあります。無料です。

絵だけのプログラミングを卒業したら


小学校に入って少し経って、文字が確実に読み書きできるようになれば、扱えるコマンドもだいぶ幅が広がってきます。ツールとしては、ドラッグ&ドロップでプログラミングできるという意味では似ていますが、中身はただの絵から文字に変わり、はるかに高度で凝ったことができるようになっています。

・Scratch


Scratchは、MITが8歳から16歳の子ども向けに開発したビジュアルプログラミング言語です。ブロックのドラッグ&ドロップで、いろんな動画やゲーム、インタラクティブなコンテンツが作れます。作った作品をサイト上で共有することもできます。
ただScratchはWebアプリなので、基本的にはパソコンのブラウザ上での操作が必要で、実際やるとなると家のパソコンを子どもと共有することに抵抗を感じる人もいるかもしれません。

・Tynker


Tynkerのメインは有料のオンラインプログラミング講座ですが、無料でもかなりのことができます。Scratchのようにブロックのドラッグ&ドロップでプログラミングできる環境をWebからもタブレットからも使えます。
まずWebでは、ユーザー登録することで自分のプロジェクトを作れるようになり、サンプルプログラムもビギナー向け・中級者向けなど複数用意されています。Tynkerで作ったプロジェクトは裏側ではJavascriptになっていて、Web上でビューを切り替えればJavascriptを直接編集することも可能です。ドラッグ&ドロップでのプログラミングの、次の段階が考えられてる感じです。またタブレットアプリ(iPad用、Androidタブレット用)でも、Webアプリと同じプロジェクトを開いて編集できます。
さらにTynkerでは、ParrotのドローンやボールもおもちゃのSpheroなどをコントロールするアプリが書けたり、Minecraftのアイテムやブロックを作ったりもできます。日本語対応していませんが、ビデオチュートリアルも充実しているので、言葉が全部わからなくてもやるべきことはだいたい理解できそうです。とりあえず無料でできることをやってみて、もっとやってみたい!となったら3カ月27ドル(約3000円)から入れる有料プログラムをポチってみてもいいかもしれませんね。

***

以上、お手軽なプログラミングアプリでした。これだけのものが無料とか数百円くらいで使えるなんて、すごい時代ですね~。筆者は今米国に住んでまして、5歳の娘は現地の公立学校に通っているんですが、まさにScratch Jrが学校のイベントに登場してきたりします。なんというか、プログラミング学習ってどうなんだろう?と親が決めかねてても、向こうから来るんだなあと感じてます。
なのでもう、子どものためというよりは自分が付いていくために、このへんのアプリをどんどん試しています。幼稚園児向け、小学生向けといっても、前者はゲームとして、後者は本格的なプログラミングの足がかりとして、大人でも十分楽しめますよ。
編集部追記(8/10 15:00): Scratchについて日本語未対応とありましたが誤りでした。2016年8月10日現在、Scratchは日本語で使うことができます。お詫びして訂正いたします。
Top image by holbox / Shutterstock
source: Live Science、Scratch Jr、Lightbot、The Foos、Scratch、Tynker
(miho)